サービスが低下するJR
2021年440駅に設置されていた「みどりの窓口」を2025年末までに170駅に削減するという計画です。JR西日本でも同様の計画があります。
そして、以上の方針に沿った大幅な「みどりの窓口削減」がこの春実施されました。
時期が悪いよね。
新学期の定期券購入、春休みからゴールデンウィークにかけての旅行客やインバウンドの増加…
最も反発が予想されるこの時期に実施するとは、JR東日本の経営者ってアタマ悪いよね。
自社の「のぞみ」をゴリ押しするJR
学割やジパング など添付写真による本人確認が必要な発券手続きは、残存する数少ない「みどりの窓口」まで出向かなくてはならないのだろうか?
※ 2024年5月8日、JR東日本は削減計画について、当面の間、凍結すると発表しました。
民営であるJRののぞみは…
JRは民間が経営する企業です。企業の目的は利益の創出です。 だから、サービスによる経費を削減して利益を拡大しようとするJRの経営方針は自然な流れです。
都市圏では私鉄との競合はあるものの、JRのほとんどの路線は独占状態です。なので、JRはサービスをしなくても売上は確保できます。我々はサービスが劣悪であってもJRを利用せざるを得ないのです。
そのため、JRのサービス低下はみどりの窓口閉鎖にとどまりません。
相次ぐサービスの低下
ここ4〜5年で、売店やワゴン車による車内販売が縮小されました。
まずは、コロナ禍に便乗した売店の廃止。
「のぞみ」が停車する東京、新横浜、名古屋、京都、新大阪のホームには、「当面の間休業」の札が貼られました。品川、三河安城、岐阜羽島のホームはドリンクの自動販売機が設置されているだけで売店はなくなりました。
続いての合理化(サービス低下)は、JR東海などのワゴン車による車内販売の廃止です。
2023年10月31日、「のぞみ」と「ひかり」の車内ワゴン販売が終了しました。(こだまは2012年、既に終了)
こんな車内風景は見られなくなってしまいました
東海道新幹線での旅の楽しみのひとつであったワゴン販売の岩石のような「カチカチアイス」も食べられなくなりました😿
※ 但し、以下の路線の一部の車両では車内販売が継続しています。だけどJRの常套手段である「フェードアウト方式」の合理化により、カチカチアイスの販売はいずれ全廃となるでしょう。
【東海道新幹線】「のぞみ」「ひかり」のグリーン車のモバイルオーダー
【山陽新幹線】新大阪-博多区間の「のぞみ」でのワゴン販売
【東北新幹線】東京-新青森区間の「はやぶさ」でのワゴン販売
新たなサービス停止を発見!
新幹線の座席前テーブルの裏側に示された車内設備の案内図です。
新幹線の喫煙ルームも廃止の方向にあるようです。
2011年に自由席が全席禁煙、2020年にすべての座席が禁煙となりましたが、N700系、N700Aには3、7、10、15号車に喫煙ルームが設置されました。しかし2022年に7号車の喫煙ルームが廃止となり、2024年春にはすべての喫煙ルームの廃止が決まりました。
昔は喫煙ルームに行かなくても自席で喫煙できる座席がありました。
ひでぇな😾
高額なタバコ税(約62%)を支払ったうえで、喫煙により自ら早死にすることで年金、医療などの社会保障関係費の縮減に貢献している人間パトリオット(喫煙者)が不憫でなりません😹
JRは、一気に喫煙設備を廃止せずじわじわとフェードアウト戦法で非難を躱し、最終的には、喫煙設備を全廃して、無益な灰の始末から逃れようという魂胆なのでしょう。
JRが企んでいる次の施策は?
民営化したJRの合理化(サービス低下)の流れは今後も続くでしょう。
最も考えられるのが、新幹線のトイレの削減です。そして、撤去したトイレのスペースに自販機を設置して利潤を追求する…
現在、のぞみには、(2n+1)号車にトイレがあります。 ※ nは非負である整数(n=0,1,2…)
つまり、2つの号車に一つのトイレです。これを徐々に減らしていく… 得意のフェードアウト戦法です。
👨✈️トイレは(3n+1)号車の後よりにあります〜
なんて妖しいアナウンスが聴かれるのもそう遠い未来ではないようです。
(3n+1)の場合、12両編成の電車のトイレは1,4,7,10号車のみの設置になり、現行の2/3に削減されます。そして1年ごとに3nを 4n, 5n… へとトイレの削減を続けるのです。
トイレを現行の半分までに削減した16両編成新幹線
さすがにトイレの数をゼロにすることはないでしょうが、上図の4n(4n+2)くらいまでありそうです🙀
国民の「のぞみ」は国鉄の復活
日本の交通の大動脈である幹線国道と鉄道網、前者は国が管理しているのに鉄道は民営化されてしまいました。
昭和62年4月に、国が管理していた「日本国有鉄道(国鉄)」は分割民営化されてJR各社が発足したのです。
そもそも、公共性の高い鉄道事業は、損益に拘らず国民の利便性を考慮した政策を実行しなければなりません。そのためには国が管理する「日本国有鉄道」の復活が必要です。
そして、国鉄復活の記念として、またサービス向上を祈念して、最初の新幹線である「ひかり」と「こだま」の愛称も変更しましょう。
「望み叶え給え」なんちゃって😸
今こそ、かつての満州鉄道のような質実剛健で進取の気性に富んだ「日本国有鉄道」を復活させて欲しいものです。