実効性をもたない看板
私有地や小規模の有料駐車場でよく見かける看板です。無断駐車した者に対し、以下のような言辞で警告しています。
罰金として金3万円を 申し受けます
もし駐車したらしたら、本当に3万円支払わなければならないのでしょうか?
そんなことはありません。
以下論拠を記します。(個人の見解です)
『罰金3万円とは損害賠償金と受け取れます。ならば3万円の損害を証明する必要があります。これはちょっと無理でしょうね。法廷闘争になっても3万円の支払命令はでないでしょう。』
更に、この看板の文言は実行効力がないのみならず、看板を見た人に反感を抱かせてしまいます。
何も得られず、他人に敵対感情を持たれる…
賢明な修辞の看板ではありません。
看板の文言を変えてみた
では、看板の文言はどのようにすればいいのでしょうか?
こんな看板はどうでしょう(下のイラスト)
冒頭の看板ににある「3万円の罰金」は相手方との合意がないので契約ではありません。
なので、変更した茶色の看板では、1時間あたり1万円という料金を告示することで、駐車場の一時使用の契約を提案しています。
つまり、もし無断駐車をしたならば、「1時間1万円という料金の賃貸契約に合意した」とみなそうという趣意です。
「こんな高額な駐車料金は不当だ!」と言われるかもしれませんが、駐車料金は地権者が恣意的に決めることができると思います。1時間百万円でもいいのです。嫌なら駐車しなければいいだけのことです。
この看板で駐車代金が取れるかどうかはわかりませんが、少なくとも冒頭の看板よりもすっきりしていて明快でしょ。
⚠️もし正しい法的解釈が必要なら弁護士に聞いてくださいね。茶色の変更看板に於いては、無断駐車という行為が、「表示料金に合意した」とみなせるかどうかが争点になりそうです。