紅白歌合戦の退潮
紅白歌合戦 は、NHKが1951年(昭和26年)から毎年大晦日に放送している音楽番組、今年で第71回を迎えます。
しかし、1963年に、最高視聴率
最高視聴率 81.4%を誇ったものの2019年は最低視聴率 37.3%と凋落の一途を辿っています。
放送内容が陳腐化したのでしょうか?
否、元々陳腐な番組でした。
歌合戦と称して、男女が勝敗を争う形式ですが、
勝敗の判定基準が明確でないうえに、会場の勝者判定票をバードウォッチャーに双眼鏡で数えさせたり…
そもそも、勝敗に意味あるの?
かように永々と陳腐ではありましたが、国民的番組として高視聴率を叩き出してきたのは、戦後20年頃までは家族が家長のもと全員が同じ価値観を共有していたから。
そして近年、歳歳枯凋を辿った要因は、多様化が進む視聴者への対応が中途半端であったからだと思います。
NHKの対応
当番組に於いて、NHKがターゲットとする視聴者世代を時間帯によって変えていることは伺えますがなんとも中途半端。
現下の祖父母、父母、子の3世代間の価値観の差は至大であり、この3世代に対し一つの番組で対応するのは不可能です。
致命的なのがトリの選定。
もはや、共通のトリで3つの世代全てを満足させることは困難です。
価値観の違うものを一色単に処理しようとするところに無理があります。
以下はここ5年間の男女のトリです。
2019年 嵐/MISIA
2018年 嵐/石川さゆり
2017年 ゆず/石川さゆり
2016年 サザンオールスターズ/石川さゆり
2015年 近藤真彦/松田聖子
この顔ぶれに対し、
【祖父母世代】
やはりトリは五木ひろしや美空ひばりのような大型演歌歌手でないと正月を迎えられねぇ!
【子世代】
なんで「石川さゆり」なんだよ、辛気臭いのぉ。
かくして、祖父母、子の両方の世代から支持されない番組となりました。
将来の展望
NHKさん、ここは横着せずに、
▶︎前半〜ミーハー歌合戦
(若者対象)
▶︎後半〜鶴亀歌合戦
(高齢者対象)
二つの別番組として制作してはいかが!
でも、最近のNHKさんは、コロナ禍を免罪符にして、再放送でお茶を濁している有り様、面倒な方向には動きそうもないですね。