民間企業だから好きにやればいいのかもしれない。嫌なら観なければいい。
なので、以下、要望ということで、3項目について記す。
【正当な手段での競合】
NHKの収入源が受信料であるのに対し、民放のそれは広告料である。
従って、スポンサーに阿て、視聴率を第一に掲げ、他局に対し相対的有利を得ようとする競合が生じる。
最近の番組開始時刻は、
X時54分、56分のように正時になっていない番組が増えている。
他局より1分でも早く放映を開始して、少しでも視聴率を上げようという意図が透けて見える。
日本民間放送連盟において、
「番組開始時刻は須く正時のようなきりの良い時刻にすべし」
のような取り決めをしてほしい。
56分、54分、53分!
市場のセリをみているようだ。
【多様性の追及】
民放地デジのチャンネル数は通常チャンネル4から8までの5局である。
だが、各局の朝昼の番組表は、非常に似通っている。同じ時間帯にワイドショーなど同ジャンルの番組が放映されていることが多い。
天気予報の時刻まで重なっている時がある。
例外として、テレビ東京だけはジャンルの違う番組を放映している。
昭和天皇が崩御した時も、他局は臨時番組に切り替えたのに、同局だけが定時番組(早指し将棋選手権)を放映し続けけていた。
つまり、五局ある民放だがチャンネルの選択肢はあまりない。
極言すれば、時間帯によっては、民放地デジのチャンネル選択は、テレビ東京 または それ以外、という二社択一である。
(なんと、愛媛県ではテレビ東京が放映されてない)
民放BSにおいても、各局とも、夜間はテレビショッピング、日中は再放送という傾向がある。
民放各社は差別化という方向感で、各放送局ごと特性ある番組づくりで多様性を追求してほしい。
もう一つ指摘したいのが、他局高視聴率番組の追随が目立つということだ。
他局で高い視聴率を叩き出している番組があれば、すぐに同様の番組を制作する。
3つほど例を挙げる。
1️⃣テレビ東京の大食い番組は1989年から1991年に『日曜ビッグスペシャル』の一企画として「全国大食い選手権」が不定期に計5回放送されたのが始まりである。
他の民放局でも類似の企画が行われるなど大食い、早食い番組がブームとなった。
2️⃣『開運!なんでも鑑定団』は、1994年からテレビ東京で毎週放送されている鑑定バラエティ番組。
1995年、TBSが模倣番組と思われる『世界お宝ハンティング 勝負は目利き』を放送したのをはじめ、他局で単発の類似番組が常に放送されている。
3️⃣路線バス旅も、各局似たような内容で放映され、一つのジャンルを形成している。
【冗長な構成】
番組が盛り上がってきて、その頂点に達した時、
「… さて、驚きの結果は!」
ここでCM。
CM明けはCM開始前より20秒程巻き戻されて再開。
クライマックスでの中断と尺かせぎ。
これも改善してほしい。
以上、民放地デジに対する不満点を思いつくまま指摘させていただいた。
冒頭述べたように民間企業だから、利潤追及はやむなしとするも、業種は公共性の高いものであり、日本人の民度に与える影響も小さくない。
また、特定の周波数帯の電波を割り当てられた認可事業でもある。
是非、番組の質的向上にも尽力してほしい。