※本稿は「前編•数学的考察」の続編です。(この記事の最後にリンクあり)
なにしおふ…
名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと
現代語訳 : 都鳥よ、さあ尋ねよう。「都」という名を持っているのなら、私が恋い慕う都の人は無事でいるのかいないのか。(古今和歌集)
故あって四国の実家に帰省しています。
閑として鄙びた当地で初冬の夕刻を迎えると、東京が恋しくなります。
でも、こんな田舎にも、東京と寸分たがわぬ体裁でマクドは存在していました。
マクドよ、さあ尋ねよう。「ギガ(10億倍)」という名を持っているのなら、「ギガ• ビッグマック」は「ビッグマック」の10億倍の大きさなのか?
名にし負う(名前が実体を伴っている)なら、ギガ•ビッグマックは東京ドームの半分近くの大きさになるぞ!
※ギガ(GIGA)はSI接頭語の1つで、基礎となる単位の10億倍の量。
実際に測定すると…
ビッグマックの体積は約500㎤、ギガ• ビッグマックは約1000㎤です。
ギガ•ビッグマックの大きさはビッグマックのギガ(10億倍)どころかたったの2倍です。
ギガ•ビッグマックは違法表示?
法律では虚偽誇大表示が禁止されています。
「ギガ•ビッグマック」という商品名は景品表示法(誇大広告)に抵触しないのだろうか?
でも、係争になったとしても、マクドは「ギガは単に大きいという比喩的表現。違法ではない」と反論するでしょうね。
『「むかで」を「百足」と書くが如し』ってことなんでしょう。
確かに、ビッグマックの2倍の大きさのバーガーを「3倍ビッグマック」の商品名で販売する方が罪に問われそうな気もします。
然し、健康増進法第65条においては、「食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」と定められています。
2倍の大きさのバーガーの商品名を偽って「3倍」又は「10億倍」と命名する〜
どちらが法律に定められた「著しく事実に相違する表示」に相当するでしょうか?
自然な解釈では後者の10億倍ですよね。
マクドさん、耳かき一杯程度の違法の危惧はありませんか?
マクドへの提案
よろしい、ボクが違法表示の危惧を払拭してあげましょう!
その方策とは…
ビッグマックを1とすればギガ•ビッグマックが10億となる指標を導入すればいいのです。
具体策は、以下の文書を店頭に貼り出しておくことです。
実際に計算してみましょう。
▶︎ビッグマックの大きさ
上図で定義したMUのXにビッグマックの体積500(㎤)を代入すると、10の指数部分は、 0.018X-9 = 9-9 = 0
よってビッグマックのMUは10の0乗、即ち「1」となります。
※実数の0乗はすべて1と定義されています
▶︎ギガ•ビッグマックの大きさ
同様にギガ•ビッグマックのMUの指数部分は、Xに1000を代入して0.018X-9 = 18-9 = 9、MUは10の9乗(10億=ギガ)となります。
バーガーの大きさをMUで表すことにより、ギガ•ビッグマックの大きさは名実ともにビッグマックの10億(ギガ)倍となりました😊
マクドさん、もし700㎤のバーガーを発売するときは、MUは10の3.6乗(3981.07•••)、つまり約4千となるので、「4キロ•ビッグマック」と命名するのが粋ですよ。
▼前編
🍔ギガ• ビッグマック(前編) 〜数学的考察 - こに〜 の ざれごと