違和感標識の第12弾、今回は求人広告です。
クルー大募集⁉️
東京都内の大手ファストフード店の広告です。
求人募集において従業員を「クルー」と呼んでいます。
んんん…「クルー」という言辞に策謀と衒いが入り混じったような違和感を覚えます。
他のファストフード店も見てみると…
ファストフードの求人広告はどこも気持ち悪いくらい、横一線で「従業員」を「クルー」と称しています。
クルー(crew)って、「船の乗務員」ですよね。(広義には「仲間」という意味)
乗組員は、航海中、嵐が来ようが海賊に襲われようが一蓮托生です。
つまり、この広告はクルーという言詞によって「我々は運命共同体だよ!」と告示しています。
てことは業績が良ければ、給与の上乗せによって利益の分配があるべきです。(もちろん利益が出なければ減給もあるでしょうが)
もし、加給もない定額報酬で、経営に関与もできないのであれば、運命共同体ではなく、単に金と労働とを交換するバイトのように思えるのですが。
クルーの賃金は…
広告は賃金として「時給1100円」を提示しています。この金額って高額なの?
ファストフード店のある東京都の最低賃金は、時間額1072円です。(令和4年10月1日時点)。広告にある時給1100円はほぼ最低賃金と同等です。
実態は…
ファストフード店でバイトしていた友人の弁では、「労働環境は劣悪でパワハラに近い扱いも受けた」 これは特殊な例であって、全てのお店がこのような待遇ではないでしょうがクルーと言えるような家族的な雰囲気とは程遠い環境が存在することも事実です。
ファストフード店としては、人手不足の状況で従業員を確保するために、アルバイターをクルーと言い放つことで家族的な雰囲気を醸し出そうとしたのかもしれません。
ファストフード店の建前は⁉️
もし、ファストフード店に「クルー」という呼称の趣意を尋ねたなら…
『「クルー」というのはね、お店を船に見立てて、皆んなが一丸となって、同じ目標に向かって頑張ろうという想いが込められているのだよ』
ハイ、誠に、ごもっともなポリシーでございます🥱