稚拙な英文和訳
「大阪市は日本で最も大きい都市の一つです」
この文少し変ですよね⁉︎
「最も大きい都市」が複数あるみたいですね。(1位が複数の場合もあり得ますが)
この訳文は、おそらく下記英文を直訳したものと思われます。
Osaka is one of the largest cities in Japan.
中学校で学んだ、
one of the +(形容詞の最上級)の構文です。そして、冒頭の堅苦しいお決まりの和訳…
one of the largest cities〜
→ 最大級の都市
くらいの表現が適切ですね。
同様に、「as soon as〜」の構文をみれば「〜するや否や」と脊髄反射で和文に変換。
今時こんな表現をするのは歌舞伎役者ぐらいだろう。
「するや否や」は、日常使わないですよね。受験訳語として残っていて、それを未だに中学校で教えている。
「~したらすぐに」と訳すと誤答と採点されかねません。
そして、和訳の次の問題が、
この文を「hardly ~ when」などの構文や動名詞を用いた文に書き換えさせる…
定番の試験問題です。
ガラパゴス英語の厄難
かような国際標準仕様と異なる日本独自の教育英語…
これを「ガラケー」にちなんで「ガラ英」と呼びたいです。
ガラケーとはガラパゴス携帯の略で、固有の動植物が生息するガラパゴス諸島のように、日本独自の仕様に特化した携帯電話のこと
そして、このガラ英が日本の国際化への弊害となってはいないだろうか。
中国は香港国家安全維持法を施行しました。これにより、香港はアジアの金融拠点から陥落するかもしれません。
その時、東京は香港に代わって、アジア最大の金融都市になれるだろうか?
香港では世界中の人が文法にこだわらず片言の英語でなんとか意思を伝え合っています。
残念ながら、東京には、このような、多民族がフランクな英語で日常を過ごせる環境はありません。
大したことではないようですが、ガラ英で教育を受けた日本人環境の中で、外国人が、ビジネスや日常生活を快適にこなすことは困難と思います。
ガラ英は、東京グローバル化の一つの大きな足枷になっています。
香港に代わってのアジアの新金融拠点はシンガポールになるだろう。