虚しき懐旧
全国的なコロナ規制緩和の局面で迎えた帰省シーズンです。
四国の西条市に帰省して、子供の頃の思い出の壮大な藤の花を見に行きました。
でも、その藤は記憶にあるものとは似ても似つかぬちっぽけなものでした。
郷愁は美化された幻影でした。
でも、気を取り直して翌日、母校を訪れました。
陣屋跡の我が母校
ボクが通った高等学校です。
開校は明治29年。校地は江戸時代の西条藩陣屋跡で、陣屋の正門である大手門がそのまま校門として使われています。
陣屋跡なので周囲はお堀に囲まれています。
お堀の周りを小一時間かけて散策しました。
ところが、お堀をひと回りして出発地点に戻った時、不意に所在なさに襲われました。
いつの日かこの故郷に戻ってきた時、何を糧に暮らせばいいのだろう。
追憶だけじゃ生きていけないだろう。
無為無聊な故郷
我が西条市にも、商店街、学校、公園などは備わっています。なので、車とWi-Fi環境があればなんとか仕事も続けられそうです。
また、西条市は「住みたい田舎 全国第一位」にもなっています。
されど、かように恵まれたこの地でさえ、実際に一週間も滞留すると耐えられなくなります。
望郷にかられ帰省するも、故郷とはノスタルジーとアンニュイが入り混じった複雑な思いを呼び起こす場所でした。
ふるさとは…
室生犀星の「小景異情」にある短詩を想い起こしました。
「ふるさとは 遠きにありて思ふものそして悲しくうたふもの」
畢竟、ふるさとは…
ふるさとは 遠きにありて 思ふもの 訪れたとて 長くゐるまじ
▼住みたい田舎日本一となり移住者が多くなっています。(下記リンク)
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