死の恐怖のみが危機感の正確な指標であり感染を抑制する❗️
新規感染者数の不確実性
毎日、メディアでPCR検査に基づく新規染者数が報道されており、この数字の多寡をコロナ感染の重篤度の指標として一喜一憂しています。
しかし、この報道される新規感染者数は、検査総数が一定ではありません。
また、非検査者にバイアスがかかっています。例えば、クラスターが発生したのでその周辺の人(陽性確率の高い人たち)を集中的に検査した。
この状況で新規感染者数を0にすることは簡単です。検査をしなければ良いのです。
かように、新規感染者数で感染状況の深刻度を定めることは曖昧であてにならないものなのです。
さらに、私見ではありますが…
今後感染者が少なくなると、「新規感染者数の信頼性が一層低くなるのではないか⁉︎」という新たな疑問が生じます。
私なりに考えてみました。
PCR検査の精度ってなんだよ
大学病院のプレスリリースです。
『PCR検査の精度は90%である。(今まで70%程度とされていた)』という内容の記事です。記事の見出しにある精度90%とはどういうことでしょう。
偽陰性が10%ってこと?(10%の感染者を見逃す=検査の感度)
それとも偽陽性が10%(非感染者の10%を感染者と判定する=検査の特異度)
検査精度を考えてみた
考察のため以下のような状況を仮定しました。
1️⃣感染者が1万人に一人いる
2️⃣検査精度は99%(最も精度が高いとされる特異度99%、つまり非感染者を1%の確率で陽性と判定してしまう)
この条件での陽性判定は、ミスの確率が1%だから1万人を検査すれば100人ほどは陰性にもかかわらず陽性と判定されます。
つまり、新規感染者数は100倍に拡大されてしまいます。
検査精度(特異度)99%でこのような大きな誤差が生じるのですから精度90%の数値なんて意味ないですね。
新規感染者数と重症者数
上記考察より、新規感染者数で感染状況の重篤度を判断することは、適切ではないことがわかりました。
真の感染状況を把握するには、無作為に選出した100人程度を検査すれば統計学的には十分だと思います。(但し、陽性率がある程度高い場合)
しかし、仮に陽性者の正確な割合が得られたとしても、それがコロナ感染の重篤度(危険性)を反映しているとは言えません。
また、重症者数を指標にしても、重症者が全員死亡すれば重症者数は0になるという矛盾を内含しています。
重篤度を正しく示す数値
最近、若者の感染者が増加しているのは、若年層のコロナによる死亡者が僅少であることが敷衍されたからだと推察します。若者は死亡確率の低いコロナ感染に恐怖感を抱いていないのです。
つまり、感染の「重篤性」を突き詰めれば、それは「死の恐怖の多寡」となります。
なので、コロナ感染状況の重篤度は、死に至る危険性の大小で判断すべきです。
結論
比較的後遺症の少ない感染症において、報道でコロナ感染状況の重篤性を正しく伝えるには、「死の恐怖」とリンクする「死亡者数」を指標とするのが最適です。
「死亡者数」は正確で客観的な数値です。
だって、「死んでいるか」と「生きているか」を判定する検査精度はほぼ100%ですから。