将棋の世界にAIが台頭!
将棋界ではAIの進歩は目ざましく、今年のAIと去年のAIが対戦すれば、今年のAIが70%の確率で勝利すると言われています。
そしてついに、プロ棋士はAIに勝てなくなりました。
そのため、多くの棋士が、高性能のパソコンでAIの指し手を研究するようになりました。
近い将来、AIが将棋の全ての手順を調べ尽くして必勝法を解明するのだろうか?
このままAI の進化が続くと、行き着く先は…
将棋は完全解析できるか?
『将棋の結果は、指す前から既に決まっているのだろうか? もし決まっているなら、先手、後手のどちらが勝つのだろう。それとも引き分け?』
この命題を考えてみました。
下図のような(結果が自明である)盤面から出発して、マス目と駒を増やして複雑にしていったものが、実際に指されている将棋(図4️⃣)です。
1️⃣ マス目が3
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2️⃣ マス目が4
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3️⃣ マス目が6
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(中略)
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4️⃣ マス目が81
1️⃣〜3️⃣は手順が1〜2通りなので勝敗は自明です。
4️⃣は他の3つの盤面よりマス目と駒が多くなっていますが、所詮は有限の数です。また、麻雀のようなランダムな要素がなく、全ての情報が開示されています。
だから、原理的にはすべてを調べ尽くすことが可能だと思います。
なので、結果は、後述する4つの結末のいずれかに収束することが確定しているはずです。
とするならば…
西暦205X年
『振り駒の結果、先手が藤井二十世名人になりました。それではお願いします』
先手 : 初手7六歩
後手 : 「負けました」
てなことになるのだろうか?
現実的には…
テレビ中継をみてるとAIは数億手/秒 解析しているみたいです。 でも、ボクの超大雑把な概算(※注2)だと、この程度の解析速度では、全局面を解析するには永劫の時間がかかるでしょう。
理論上可能でも、現実的な時間では到底不可能ということですね。
若干のコロラリー
ボクの推察としては、お互いが最善手を指せば、将棋の結末は4つの候補(※注1)のうちの「千日手」になるような気がします。
確たる根拠はありませんが、この世界の実在を突き詰めていくと、真実は再帰的なものに帰趨するような気がします。
少なくとも、先手必敗はないだろう。
結論
将棋は、今後もAIの幇助によって進歩を続けるでしょう。
そして、将棋の真理への微かな接近があったとしても、100年以内に完全解析に到達することはないでしょう。
だから、私たちは安心して、終生将棋を楽しむことができます。
(※注1)
将棋の結末としては、
• 先手の勝ち(後手の負け)
• 後手の勝ち(先手の負け)
の二つ以外に、
• 千日手(同一局面の無限ループに入り勝負がつかない)
• 持将棋(お互いの王が相手の陣地に入り、どちらの王も詰まなくなる)
という、いわゆる引き分けという結末が存在します。つまり、都合4通りの結果が存在します。
(※注2)
本稿は、以前、将棋の局面の数などを考察した記事を、より解りやすく定性的に加筆修正したものです。以前の記事は下記リンク。
将棋の不思議〜 勝負の結末は既に確定している⁉︎ - こに〜 の ざれごと