こに〜 の ざれごと

日常生活の小さな疑問や発見をアイロニカルに 綴りました… っうか単なる戯言です。

お前は既に詰んでいる! 〜AI将棋の行き着くところ

 

 

将棋の世界にAIが台頭!

将棋界ではAIの進歩は目ざましく、今年のAIと去年のAIが対戦すれば、今年のAIが70%の確率で勝利すると言われています。

そしてついに、プロ棋士はAIに勝てなくなりました。

 

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そのため、多くの棋士が、高性能のパソコンでAIの指し手を研究するようになりました。

近い将来、AIが将棋の全ての手順を調べ尽くして必勝法を解明するのだろうか?

このままAI の進化が続くと、行き着く先は…

 

 

将棋は完全解析できるか?

『将棋の結果は、指す前から既に決まっているのだろうか?   もし決まっているなら、先手、後手のどちらが勝つのだろう。それとも引き分け?』

この命題を考えてみました。

下図のような(結果が自明である)盤面から出発して、マス目と駒を増やして複雑にしていったものが、実際に指されている将棋(図4️⃣)です。

 

f:id:Conichan:20220606131816j:image     1️⃣ マス目が3

               ⬇︎

f:id:Conichan:20220606131832j:image     2️⃣ マス目が4

               ⬇︎

f:id:Conichan:20220606131839j:image     3️⃣ マス目が6

               ⬇︎

               (中略)

               ⬇︎

f:id:Conichan:20220606131851j:image     4️⃣ マス目が81

 

1️⃣〜3️⃣は手順が1〜2通りなので勝敗は自明です。

4️⃣は他の3つの盤面よりマス目と駒が多くなっていますが、所詮は有限の数です。また、麻雀のようなランダムな要素がなく、全ての情報が開示されています。

だから、原理的にはすべてを調べ尽くすことが可能だと思います。

なので、結果は、後述する4つの結末のいずれかに収束することが確定しているはずです。

とするならば…

 

西暦205X年

『振り駒の結果、先手が藤井二十世名人になりました。それではお願いします』

先手  :    初手7六歩
後手  : 「負けました」
てなことになるのだろうか?

 

現実的には…

テレビ中継をみてるとAIは数億手/秒 解析しているみたいです。       でも、ボクの超大雑把な概算(※注2)だと、この程度の解析速度では、全局面を解析するには永劫の時間がかかるでしょう。

理論上可能でも、現実的な時間では到底不可能ということですね。

 

若干のコロラリー

ボクの推察としては、お互いが最善手を指せば、将棋の結末は4つの候補(※注1)のうちの「千日手」になるような気がします。

確たる根拠はありませんが、この世界の実在を突き詰めていくと、真実は再帰的なものに帰趨するような気がします。

少なくとも、先手必敗はないだろう。

 

結論

将棋は、今後もAIの幇助によって進歩を続けるでしょう。

そして、将棋の真理への微かな接近があったとしても、100年以内に完全解析に到達することはないでしょう。

だから、私たちは安心して、終生将棋を楽しむことができます。

 

(※注1)

将棋の結末としては、
• 先手の勝ち(後手の負け)
• 後手の勝ち(先手の負け)
の二つ以外に、
千日手(同一局面の無限ループに入り勝負がつかない)
持将棋(お互いの王が相手の陣地に入り、どちらの王も詰まなくなる)
という、いわゆる引き分けという結末が存在します。つまり、都合4通りの結果が存在します。

 

(※注2)

本稿は、以前、将棋の局面の数などを考察した記事を、より解りやすく定性的に加筆修正したものです。以前の記事は下記リンク。

将棋の不思議〜 勝負の結末は既に確定している⁉︎ - こに〜 の ざれごと