民放BSは、
① ショッピング
② 使用済みコンテンツ(再放送)
の2つのジャンルを二本柱として構成されている。
もちろん、「深層NEWS」や「プライムニュース」のような気合の入った番組も放映されている。
だが、総じて言えば上記 ①、② が柱になっていることは否めない。
民放地デジ編でも述べたが、放送局が利潤を追求する民間企業であり、また、当方も無料視聴、ということから大きな改善を望むのは強欲というものだろう。
そこで、この貧弱コンテンツを如何に意義あるものとして視聴するかという視点で考察する。
今回は前編として「ショッピング番組」について述べる。
▶︎番組表を眺めてみると、視聴者の少ない深夜や昼間の午後などに多くのテレビショッピングが組まれている。
▶︎一つのパターンが、
商品説明の中で値引きを提示、最後に、30分以内の電話注文を条件に、さらなる値引きでダメを押す…
というものだ。
2人のとうが立った役者が商品をもてはやす図は、漫才の掛け合いとして視聴することもできるが、展開が単純なのですぐに飽きてしまう。
▶︎もうひとつが、
商品愛用者の体験を、短編ドラマのように仕立てたものだ。
これが結構楽しめる。
青汁のコマーシャルなどは、CMと知らず半ばまで視聴した経験をお持ちの方もいると思う。
CMではあるが、起承転結がはっきりした、短時間で完結するコンテンツと考えればそれほど悪くはない。
このミニドラマの組み立て…
どこかで何か見たことある。
それは、成人の日の『青年の主張コンクール』のスピーチの構成だ。
挑戦→挫折→転機→成就
という順番で構成されている。
▶︎CDのテレビショッピングも視点を変えれば有用なコンテンツだ。
「昭和歌謡厳選10枚組」、「日本のフォーク歌姫BEST」のようなCDの紹介で、収録曲のメドレーを流す番組などはBGMとして最適である。聴きながら別の作業が可能である。
▶︎かようにテレビショッピングでは、消費者心理を分析し、売ろうという涙ぐましい努力が見て取れる。
だが、これらの商品を発注すると、結果として後悔することが多い。逆に、優位性のない商品を巧みな売り込みで商談を成立させてしまう技術を評価すべきかもしれない。
やはり通販はAmazonのようなサイトで、レビューを確認して購入する方が無難である。
ということで、「テレビショッピング」というコンテンツは、その制作手法に若干の特異性はあるも、今や、ネットの発展とともに台頭してきた多彩な通販と比べて、際立った優位性は見当たらない。
「テレビショッピング」というコンテンツは終わっている…
というのが結論だろう。
(後編に続く)