カラオケで女性が男の曲を歌う時、
「キーを2つ(全音)上げて!」
などと叫べば、デンモクで伴奏を彼女の音程に変更することが可能である。
カラオケ出現以前は、人によるギター伴奏だったが、この場合もキーの変更はカポを使うことで容易に行える。
例えば、カポを1フレットに付けるとキーがひとつ上がる。
しかしピアノなどの鍵盤楽器での伴奏はそうはいかない(少なくとも私には難易度が高い。プロはいとも簡単にこなす)
この困難性は鍵盤の配置に対称性の崩れがあるために生じる。
つまり隣り合った鍵盤の音程差は半音であるが、ミとファ及びシとドの間には黒鍵が無いため、隣り合った白鍵の音程差が半音になったり全音になったりする。
そのためキーを変更すると原曲と同じパターンでは弾けない。
なんでこうなってるのだろう。
昔からの慣習で今更変更したくないのだろうか?
それとも、この鍵盤配置で技術を習得した人たちが地位を守ろうとしているのだろうか?
…おそらく私の邪推だろう。
キーとは音の高さだけではなく、まとまりのある音階、メジャー、マイナーのような概念がある…
というのはなんとなくわかる。
また、人間の属性として心地よい特殊な音の繋がりがあるのかもしれない。
でも、なんとなく情緒的すぎて、普遍性に欠けるような気がする。
その弊害の一つとして、現実にキー変更が複雑になっている。
下図のようなキーボードを作り、新しい楽典を確立できないだろうか!
(黒鍵のラがピアノ鍵盤49番目の440Hz)
これなら、キーを1度上げたければ、キーボードの幅だけ右に座り直して弾けばよい。
ピアノ伴奏だって、
「 お客さん、お望みのキーにいくらだって変更しまっせ!」